Solaris Innovation Forum 2009全体を通しての所感
サーバ製品に選定されるプラットフォームは、ココ数年で劇的にその比率を変えています。既にLinuxがサーバ製品として確固たる地位を築いており、また、今までクライアント製品としては良くても、サーバ製品としては、大きく水を開けられていたWindowsも、最近ではとてもいい感じのサーバ製品に仕上がってきています。
サーバ製品を売りにしてきたUNIX業界全体が落ち込みを見せている中、Solaris Innovation Forum 2009は、今後ビジネス戦略の上でSolarisをどうして行くのか、行きたいのか、その展望や事例を見ていくイベントでした。
ソンナワケデ、Solaris Innovation Forum 2009を通して感じたことや、纏めなんかを・・・
やはり、Solarisはエンタープライズ製品であることを再認識しました。サーバ集約化、仮想化なども基本的にはハードウェアのスケールアップが基本であり、Solaris vMXもZFSについてても、それなりに潤沢な資金によって構成されたハードウェアの上で実現するものであると・・・
今回のSolaris Innovation Forum 2009は、特にSolaris on x86に焦点をあてた内容で、比較的安価なx86アーキテクチャを利用することで、IteniumやSPARC等のプラットフォームに比べてかなりコストを抑えることができ、かつ、最近のCPU事情から、仮想化の性能をマルチコアのCPUを利用することで、最大限に発揮することができるようになり、結果的には、コストメリットがあるとの話の流れでした。
確かに、最近のx86プラットフォームを利用したサーバ製品は安価になってきていますが、それを支える足回り、互換性で問題のない周辺機器を一揃えすると、やはり高額であることには変わりありません。ただ、結局、そこはコストを掛けてでも信頼性を取るか否かと言う点に掛かってきます。
最近のXeonプロセッサなどは、中小規模から大規模までカバーできる性能を有してはいるけど、それらCPUと共に、OSや運用を含めシステム全体の信頼性や堅牢性といったところを買う人・・・よーわ安全を買う人、ミッションクリティカルの部分でSolarisは活躍していくといった方向性にそれほど大きな変更はないようです。
一時代を築いたサン・マイクロシステムズもOracleに買収され、業績も決してイイとは言えません。仮想化技術にしてもx86のコストメリットしても、他のハードウェアベンダも、既におおよそ同じような土俵に上におり、以前に比べサン・マイクロシステムズ、Solarisの領域がIBM、HPの他、Linux群に喰われていることは事実だろうと思います。
また、実際に各ハードウェアベンダやソフトウェアベンダ、システムインテグレータ達の話を聞く限り、実績や現状の稼働環境において、まだSolarisは、SPARCプラットフォームで利用されている場合が多く、x86のSolarisと言うのは、登場してからそれなりに時間は経過しているものの、まだまだ実績という点では足りてないように聞こえました。
逆に言うと、Intelとの協業関係が一時期こじれてx86がどうなるかわからなくなった経緯を踏まえても、Solaris on x86と言うプラットフォームは、思ったほどに商用環境にまだ浸透しきっていないと言えます。これは、サン・マイクロシステムのSPARCとx86に対するサポート差なのかなーと思いました。
例えばSPARC環境でのハードウェアのサポート等は、部品交換や原因究明までが行われますが、x86環境では、原則として部品交換し問題がなければそれで終わりと言った内容となっていて、信用を買うにしても多少の不安が残る部分があります。
サン・マイクロシステムズが、x86のSolarisを、インテル環境のSolarisを提供すると言っても、やはり自社ハードを優先して売りたいだろうし、やはり、そういう意味でx86のSolarisと言うのは、扱いが若干二の次状態な感じがするのは否めません。
そんな訳で、自社の事情もあるけども、こんな時代なので、もっと積極的にSolaris on x86を推進する姿勢を取ってもいいんじゃなかなーと・・・それができなければ、商用としてのSolarisは、いつか価格面での競争で敗れ、SPARCもろともいずれ消えてしまう可能性もあるんじゃないかと不安に感じる部分もあります。
そんな不安もありますが、サン・マイクロシステムズが仮想化技術やZFS等の斬新な技術革新の先導となったことは確かで、その開発能力は確かなものがあり、今もUNIX業界における一角であることは間違いないと思います。
UNIXプラットフォームは、ハードウェアコストが高く、不況と相まって経費削減の煽りをモロに受け、業界全体が斜陽ではあるけども、サンとSolarisは、今後もその技術革新のモチベーションを失わず、イノベーターとして頑張ってほしーなーと思いました。
Solaris Innovation Forum 2009 参加セッション一覧
10:00-12:00
0.Sun、Intel、AMDによるキーノートセッション
13:00-13:40
1.Solaris 10/OpenSolaris最新バージョンの新機能
13:50-14:30
2.今だからこそ、x86 SolarisでMySQLを使う理由
14:40-15:20
3.Solaris ZFS のメリットとその多角的な活用
15:30-16:10
4.企業が求める高信頼性Webシステムの実現
16:20-17:30
5.パネル・ディスカッション(Solaris on x86のベスト・プラクティスと今後)
| 固定リンク
« Solaris Innovation Forum 2009に行ってきました(その5) | トップページ | Solaris Innovation Forum 2009全体を通しての所感(BlogPet) »
「UNIX・Linux」カテゴリの記事
- Solaris Innovation Forum 2009に行ってきました(番外編)(2009.06.21)
- Solaris Innovation Forum 2009全体を通しての所感(2009.06.19)
- Solaris Innovation Forum 2009に行ってきました(その5)(2009.06.18)
- Solaris Innovation Forum 2009に行ってきました(その4)(2009.06.03)
- Solaris Innovation Forum 2009に行ってきました(その3)(2009.06.02)



コメント